新潟県が研究、開発した抵抗性クロマツ=村上市の県森林研究所
新潟県が研究、開発した抵抗性クロマツ=村上市の県森林研究所

 松くい虫によるマツへの被害を減らすため、新潟県が30年近く研究開発を進めてきた「抵抗性クロマツ」の苗木が2024年度、出荷にこぎ着けた。研究は1996年度に始まり、品種の選抜や育成、増殖を地道に行ってきた。11月23日には新潟市中央区で初の植栽を行う。研究に携わった関係者は「試行錯誤の連続だった。ようやく苗木を植えてもらえる」と感慨深そうに語る。クロマツは海岸林として住宅地などを守り、日本海に面する新潟県には欠かせない存在。県は今後も研究を続け、抵抗性クロマツを増やしたい考えだ。(報道部・渡辺隼人)

 松くい虫の被害は外来種の線虫「マツノザイセンチュウ」が昆虫の「マツノマダラカミキリ」に寄生し...

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