歌誌「北潮」最終号の原稿を確認する上越歌人会の左から吉越陽子さん、遠藤喜子さん、牛木昌枝さん=上越市土橋
歌誌「北潮」最終号の原稿を確認する上越歌人会の左から吉越陽子さん、遠藤喜子さん、牛木昌枝さん=上越市土橋

 新潟県上越市の短歌グループ「上越歌人会」が12月末に解散し、77年の歴史に幕を下ろす。会員の減少と高齢化で運営が厳しくなったためで、毎月発行してきた歌誌「北潮」は11月末に発行する12月号が最終号となる。関係者は「余力があるうちに先輩たちが築いた由緒ある会をきちんと締めくくりたい」と話している。

 上越歌人会は、糸魚川市出身の歌人相馬御風に学び、上越市の知命堂病院で事務長をしていた故野村廣吉さんが呼びかけ人となり、1948年1月、上越市内の愛好者らで発足した。歌会や吟行のほか、独自の賞を設けるなどして短歌の魅力を広めてきた。市内の児童文学作家、杉みき子さん(93)も会員に名を連ねる。

 「北潮」...

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