宇宙から帰還した玉川堂の銅板を使ったアート作品「宙花」(SpaceBD提供)
宇宙から帰還した玉川堂の銅板を使ったアート作品「宙花」(SpaceBD提供)

 新潟県燕市の鎚起(ついき)銅器の老舗「玉川堂」の銅板と鋼板が宇宙に送られ、宇宙線などにさらされた後に帰還し、それぞれユニークな活用の道をたどっている。銅板はアート作品に仕立てられ、2025年1月に東京の百貨店で2000万円の福袋として販売。鋼板は小型の金づちに加工され、玉川堂の実際の作業に今後使用される見通しだ。

 宇宙へ送られたのは銅板4枚と鋼板1枚。いずれも約7センチ四方で、厚さは1ミリ前後。銅板は職人が1枚ごとに異なる鎚目を入れた。

 宇宙への打ち上げは、宇宙産業サービスのSpaceBD(東京)が手がけるプロジェクトの一環。23年3月に米国からロケットで国際宇宙ステーションへ向けて打ち上げ...

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