警察官や検事をかたる男らに現金約1670万円をだまし取られたとして、新潟市西区の80代女性が12月9日までに、新潟西署に被害を届け出た。署は特殊詐欺事件とみて調べている。

 新潟西署によると11月18日、実在する通信事業者や警視庁の警察官を名乗る男から、女性宅に「あなたの口座が犯罪に使われている」「口座のお金が犯罪収益になる可能性があるので、現金を預かって捜査したい」などと電話があった。

 後日、東京地検の検事を名乗る男からインターネットバンキングの利用登録を求められ、女性は犯人側に口座などの個人情報を提供。犯人側に口座を不正操作され、12月4日までの複数回にわたり現金計約1670万円を他人名義の口座に送金された。女性は警察官や検事を名乗る男から「国家に関わる捜査だから誰にも言うな」などと口止めされていた。

 女性の口座がある金融機関から「不審な送金がある」と新潟西署に情報提供があり、署が女性に確認して被害が判明した。