後輩たちを指導するOBの加藤潤コーチ(左)=新潟明訓高グラウンド
後輩たちを指導するOBの加藤潤コーチ(左)=新潟明訓高グラウンド

 第103回全国高校サッカー選手権大会で、新潟県代表の新潟明訓は12月31日に阪南大高(大阪)と激突する。新潟明訓の前回出場は9年前で、同校初の1勝を挙げた。当時の主将、加藤潤さん(26)=新潟市東区出身=は現在、母校でコーチを務める。「最高成績を早く塗り替えてほしい」と後輩の活躍を期待している。

 9年前は高いキャプテンシーを発揮し、誰もが認める大黒柱だった。筑波大に進学後、チームメートで現日本代表の三笘薫らと共にプロを目指した。

 大学1年から頭角を現し、3年の冬に主将になった。しかし、大学最後のシーズンを前に悲劇が襲った。2019年2月の練習試合で左膝の前十字靱帯(じんたい)を損傷。半月板を手術する全治6カ月の大けがだった。

 「プロは自分が進むべき道じゃないのかな」。そんな思いが頭をよぎっていた時に、電話が鳴った。母校でコーチをやってみないかという誘いだった。「これはタイミングだな」。道が開けた。

 20年に...

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