テクノポリスの最も奥に鎮座するテーブル型のゲーム台=長岡市要町1
テクノポリスの最も奥に鎮座するテーブル型のゲーム台=長岡市要町1

 2025年は、1926年の昭和元年から数えて「昭和100年」に当たる。記憶のものになりつつある昭和の風景や空間が、令和のいま、「昭和レトロ」な空間として注目されている。

 薄暗い店内に、ひしめくゲーム台の数々。「スペースインベーダー」「ドラゴンバスター」「上海」「ツインビー」…。懐かしいタイトルを見ると、タイムスリップしたかのような感覚に襲われる。同時に中学時代、ゲームセンターで先生に見つかり、激しく怒られたほろ苦い記憶も、脳裏をよぎる。

 新潟県長岡市要町1の「テクノポリス」。開業は2001(平成13)年だが、昭和や平成初期の懐かしいゲームを数多くそろえる。クレーンゲームやメダルゲームが多い“今風”とは一線を画す。聞かれなくなった「ゲーセン」という呼び方がぴったりの雰囲気だ。

 元々は映画館が入る建物の一角を借りて営業。07年に映画館が休館し、空いたスペースに店舗を拡大したことが転機となった。回転率の高い格闘ゲーム中心の営業から「じっくり楽しめるレトロゲームの充実を決めた」と、創業者の吉田健智(たけのり)さん(50)は振り返る。こつこつ集めたゲームは約400種類。昭和テイストを残すゲーセンはこうして、令和の時代にも人気を集める場所となった。

テクノポリスの外観。よく見ると、映画館だった時代の名残も
現在は使われていない古いゲーム機。基板の交換により、いろいろなゲームができる

 レアな...

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