深い茶色を基調とした舎鈴夢の店内。世界中のコーヒーグッズを飾っている
深い茶色を基調とした舎鈴夢の店内。世界中のコーヒーグッズを飾っている

 2025年は、1926年の昭和元年から数えて「昭和100年」に当たる。記憶のものになりつつある昭和の風景や空間が、令和のいま、「昭和レトロ」な空間として注目されている。

 商業施設が立ち並ぶ新潟県長岡市の千秋が原地区から車で5分、長岡市藤沢1の「珈琲(コーヒー)&レストラン舎鈴夢(シャレーム)」は静かな住宅地に立つ。オレンジの光に照らされた店内を見渡すと、1人静かにコーヒーを味わう人や、昔話に花を咲かせる人たちが、思い思いにくつろいでいる。

 舎鈴夢は1979(昭和54)年にオープンした。もともとJR長岡駅前で喫茶店を営んでいた渡辺善治さん(76)が「住む所に喫茶店を作りたい」と、自宅を兼ねて建...

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