酒造りに向けて、ひしゃくで湧き水をくむ佐渡北雪会の会員ら=1月22日、佐渡市三川
酒造りに向けて、ひしゃくで湧き水をくむ佐渡北雪会の会員ら=1月22日、佐渡市三川

 新潟県佐渡市三川の山中にある県の名水「鰐清水(わにしみず)」で1月22日、酒造りに使うための寒中取水が行われた。北雪酒造(徳和)の蔵人や島内取扱店でつくる「佐渡北雪会」の会員ら4人は、手がかじかむ寒さの中、ひしゃくで冷たく澄んだ湧き水をくんだ。

 15年ほど前から行っている恒例行事。鰐清水は標高約300メートルの山あいにあり、名はかつてワニの口の形をしていた岩から水が出ていたことに由来する。「大寒の頃にくんだ水はきれいで1年中腐らない」と伝わっており、軟らかくまろやかな口当たりが特徴だ。

 会員らは、湧き口に落ち葉や土が入らないよう慎重に雪を踏みしめ、こんこんと湧く水をひしゃくですくった。「今年...

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