
少数与党の上に立つ石破茂政権は最大の関門だった来年度予算の成立に目途(めど)がつき当面の危機を脱したと言っていい。しかし、同時に大きな代償も伴った。長く連立を組んで来た自民と公明党の与党間に“隙間風”が吹いたことだ。それも小競り合いというレベルではない。公明党の斉藤鉄夫代表は朝日新聞とのインタビューでこれまでにない表現で不快感を表明した。
「『何があっても自公連立は崩しません』ということはない」
おそらく公明党代表がここまではっきりと連立離脱に言及したことはなかったのではないか。そのきっかけは予算案の修正をめぐって自民党が、公明党にすれば“敵”と言ってもいい...
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