
参院選新潟選挙区の中村真衣候補の応援演説をする石破茂首相=7月5日、上越市
石破茂首相の退陣を迫る「石破降ろし」が最大のヤマ場を迎えた。自民、公明の与党惨敗を受けた自民党の両院議員懇談会が7月28日に開かれるからだ。確かに首相が参院選前に「必達目標」として公言した「改選議席の自公で50議席」をわずかに下回る47議席。反首相の党内勢力はこれを根拠に攻め立てる。
ただ、局面が大きく変わった。選挙直後の7月22日(日本時間23日)、難航が伝えられていた日米関税協議が急転合意した。既に首相は20日の投開票日夜のテレビ番組で早々に続投を表明した。大義名分は「比較第1党」。それもインタビューの1番バッターのNHKの開票速報番組の中だった。首相には時間がたてば退陣論が加速しかねな...
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