
カラスが子育てのために電柱に巣を作る季節を迎え、新潟県内では送配電事業者が巣の撤去作業を本格化させている。巣が電線に接触すると周辺一帯が停電する恐れがあり、県内では実際、3月だけで営巣による停電が7件発生している。根本的な解決策がなく、専門家は「効率よく防ぐのは非常に難しい」と指摘。電線を管理する東北電力ネットワーク新潟支社では、営巣防止器具の設置やパトロールを強化し、カラスとの攻防を繰り広げている。
東北電ネット新潟支社などによると、カラスの営巣は毎年、繁殖期に当たる3〜5月に盛んになる。電柱などの高所に木の枝で巣を作るが、金属など光を反射するものを好むため、ハンガーや針金が含まれていると電線に接触して停電を引き起こす。
県内では営巣による停電が2023年は10件、24年は20件発生した。撤去した巣の数は23年が6126個、24年が6237個と毎年約6000個台に上る。今年は3月末までに1000個を撤去した。
ただ、県内には東北電ネット新潟支社が管理する電柱は約51万本あり、撤去できる数は限られる。鳥獣被害対策に詳しい長岡技術科学大の山本麻希准教授(53)は「カラスは非常に頭がよく、対策は他の動物より難しい。今のところカラスに少し軍配が上がっている状況だ」と話す。

送配電事業者側も負けてはいられない。巣を撤去した後も同じ場所に再び作る傾向があるため、過去の営巣データを分析して重点的にパトロールを行う。また、予防策として、電柱にカラスが止まらないようにする突起物などを設置している。山本准教授は電柱の営巣には「物理対策が効果的だ。とにかく嫌がらせをするのが一番」と強調する。
東北電ネットでは、住民から寄せられる情報も撤去の一役を担っているとし、協力を呼びかける。東北電ネット新潟電力センター配電工事課は「カラスといたちごっこの状況だが、安定した電力供給が使命だ。利用者の暮らしに不便をかけないよう、...













