長期企画「碧(あお)のシグナル」の第5シリーズ「気候変動に挑む」は、海や大気の変化を探る研究者らに迫ります。(5回続きの3)

 今年2月、北海道帯広市は記録的な大雪に見舞われた。観測史上最高となる、12時間で120センチの降雪量を観測した。「温暖化がなければ、1日に100センチを超えるようなことは起こっていない」。気象学が専門の北海道大大学院教授、佐藤友徳さん(48)=十日町市出身=はこう考えている。

 最新のコンピューターを使ったシミュレーション(模擬実験)で、温暖化による気象への影響を評価する研究に取り組む。

 日本では近年、冬の豪雪や夏の高温をはじめ、想定を超える「極端気象」が相次ぐ。背景に...

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