「あの魚が取れない」といった話を最近、耳にしませんか。逆に小売店で見かけるようになったものもあるかもしれません。温暖化をはじめ、さまざまな要因が絡み、海や川の環境が変わっています。魚や海藻といった恵みにも響き、食文化に関わってきています。自然の変わりようには、私たちの暮らしが及ぼす影響もあります。海や川が発するシグナルには、いろいろな警告やメッセージがあるはず。長期企画「碧(あお)のシグナル」では、それを読み解きながら、次代に恵みをどうつなぐのか探ります。

碧(あお)のシグナル-恵み見つめて

2024年度の記録的寒ブリ不漁、原因は特異な「冷水域」…張り出し強く両津港素通り、県水産海洋研究所「過去に例ない」 大型企画[碧のシグナル]
記録的な不漁となった2024年度の県内の寒ブリについて、南下する魚群が避ける大陸からの「冷水域」の張り出しが例年より強く、ブリが佐渡海峡を通過したため、主な漁獲地の佐渡島の両津湾に入らなかったとみられることが2日分かった。分析した県水産海洋研究所の担当者は「佐渡の北を通ったこれまでの不漁とは違い、過去に例がない」としている。