
野菜や果物、パンなどをひとり親に定期的に渡して暮らしを支えるフードバンクにいがた=新潟市中央区幸町
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」。憲法25条がうたう生存権だ。しかし、物価高の中で、経済的に苦しいひとり親家庭などの生存権が大きくゆらいでいる。困窮家庭をサポートする県内各地のフードバンクもコメ不足などの影響を受ける。3日は憲法記念日。支援の現場を訪ねた。(報道部・梶井節子)
4月中旬、フードバンクにいがた(新潟市中央区)は、定期的に支援するシングルマザーに食料品を無料で配布した。
市内に住む介護職の女性(41)は、高校1年の長男を一人で育てる。袋いっぱいに受け取った食材は、キャベツやレタス、大根やニラなどの野菜や果物、菓子パンなどが六つ。今回はコメの配布はな...
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