五泉市内の常照寺の本堂を調べる目黒新悟さん。出雲崎大工の小黒一族が手がけた寺で小黒杢右衛門の建物との比較のため調査に訪れた=五泉市木越荒屋
五泉市内の常照寺の本堂を調べる目黒新悟さん。出雲崎大工の小黒一族が手がけた寺で小黒杢右衛門の建物との比較のため調査に訪れた=五泉市木越荒屋

 国立文化財機構奈良文化財研究所の研究員を務める目黒新悟さん(33)=五泉市出身=が、新潟県内の古建築を調査し、まとめた論文が日本建築学会の奨励賞を受賞した。村松藩領で代々続いた大工一族の5代目小黒杢右衛門(もくえもん)が造った建物で見られる特徴的な構法を調べた内容だ。前近代の大工についての資料が少ない中、「大工の作風を解明する端緒(たんちょ)として意義深い」と評価された。

 受賞した論文は「越後大工・五代小黒杢右衛門が造営した建物にみられる軒まわり構法の特徴と変遷」。...

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