2022年10月にオープンした女池店=新潟市中央区

 手頃な価格の総菜やお弁当が並ぶ新潟市の「健康惣菜店 ことこと」。2024年11月にはJR新潟駅の商業施設「CoCoLo新潟」内にもオープンし、新潟市内で計4店舗と事業を拡大しています。中でも人気となっているのが「鶏タレかつ」。1枚107円(税込み)とお手頃で、1日に1500枚も売れるほどのヒット商品となっています。「ことこと」の運営会社「ハイブリイ」(新潟市東区)の代表取締役・髙橋悠さん(42)に鶏タレかつ誕生の経緯や、今後の事業展開を聞きました!(デジタル報道センター・監物和)

サクサクの衣と甘じょっぱいタレが魅力の「鶏タレかつ」。1枚税込み107円(価格は7月19日現在)
人気の鶏タレかつが入った「タレかつのり弁」。お弁当ではダントツで売れているという。税込み431円(価格は7月19日現在)
◇「健康惣菜店 ことこと」 新潟市東区牡丹山5の惣菜製造販売業「株式会社ハイブリイ」が運営。牡丹山店(新潟市東区)、新潟大学前店(新潟市西区)、女池店(新潟市中央区)、CoCoLo新潟店(新潟市中央区)の4店舗を展開する。「健康惣菜店 ことこと」は2012年4月に創業、ハイブリイは2017年4月に設立。資本金は300万円、従業員数は150人。

人生を変えた「ギョーザパーティー」

「人の温かさがこもった料理が昔から好きでした」と話す髙橋悠さん=新潟市東区

 髙橋さんは新潟市秋葉区出身。家族の勧めで長岡工業高等専門学校に入学しましたが「自分に合わない」と悩んでいました。

 自信を失っていた髙橋さんは一人でお昼を食べ、食事が「楽しい」とは思えない生活を送っていたそうです。実家は学習塾。食卓でも勉強のことが話題に上がり、「いつも緊張しながら食事をしていた」と振り返ります。

 卒業後は電子部品会社に就職した髙橋さんでしたが、子どもの頃から一つの夢がありました。「いつか社長になること」。自分が起業したい分野は何なのか、悩んでいたときに浮かんだのが...

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