少雨と暑い日が続いた影響で、青みが取れずまだ出荷できない状態の桃=30日 新潟市南区
少雨と暑い日が続いた影響で、青みが取れずまだ出荷できない状態の桃=30日 新潟市南区

 県内で記録的少雨が続いている。上中下越と佐渡の主要地点で7月の観測史上最少となり、降水量が30日間で数ミリにとどまる所も。異例の状況に果物農家は対策に追われ、30日には流量の減った信濃川に海水が遡上(そじょう)しないよう水門の一部が閉じられた。新潟地方気象台は、今後も一時的な降雨はあっても雨の少ない日が続くとし、農作物や家畜、水の管理などに注意を呼びかけている。

 国土交通省は30日、本県や東北地方で市民生活に影響が出ているとして、渇水対策本部を設置した。本省に対策本部を置くのは2017年以来8年ぶり。

 国交省によると、28日時点で取水制限など渇水への特別態勢を取っているのは全国14水系17河川。ダムの貯水率も平年より低く、30日時点で正善寺(しょうぜんじ)ダム(上越市)は13%、宮城県の鳴子ダムは0%となっている。

 気象台によるといずれも29日時点で、7月の降水量は県内全44観測地点のうち新潟市中央区、長岡市、上越市(高田)、佐渡市(相川)で観測史上最少だった。

 30日間降水量は上越市(高田)で1・0ミリ(平年比0%)、佐渡市(相川)で0・0ミリ(0%)だったほか糸魚川市で1・5ミリ(1%)、村上市で5・0ミリ(2%)など、わずか数ミリの地点が目立った。118・0ミリ降った湯沢町でも、平年比は56%にとどまった=下の図参照=。...

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