公害健康被害補償法に基づく水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟県の阿賀野川流域でも同様の病気が発生。この新潟水俣病のほか、イタイイタイ病、四日市ぜんそくとともに、四大公害病と呼ばれる。の認定申請を新潟市に棄却され、国の公害健康被害補償不服審査会に処分取り消しを求めた新潟市の60代男性に対する口頭審理が5日、新潟市中央区で開かれた。棄却理由について、新潟市側は「汚染された魚介類を発症するほど食べたとは言えない」などと説明。男性は「毎日のように食べた」と反論した。

 男性は、幼少期から手足のしびれなどがあり、2015年に認定を申請。手足の感覚障害は認められたものの、認定を棄却された。...

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