阿賀野川流域で行われた住民検診=1967年(桑原史成さん撮影)
阿賀野川流域で行われた住民検診=1967年(桑原史成さん撮影)

 解決の糸口が見えない水俣病問題。全容解明や患者の救済に必要とされる健康調査はなぜ行われてこなかったのか、今後どのように被害と向き合うのか。健康調査を巡る歩みと調査の在り方を軸に、熊本と新潟の公害被害の現場から解決への課題を探った。(5回続きの2)

<1>「住民健康調査」科学重視の国、救済求める被害者団体の間に深い溝…新たな線引き懸念

 水俣病公式確認70年となった5月1日、熊本県水俣市で営まれた犠牲者慰霊式。木村敬熊本県知事は、水俣病の教訓として初動の重要性を訴えた。「初期対応の遅れがどれほど深刻な結果を招くかを、私たちに厳しく問い続けています」

 工場排水に含まれたメチル水銀が原因だとする政府の統一...

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