
2007年に開設した帝国データバンク史料館=東京都新宿区(帝国データバンク提供)
信用調査最大手の「帝国データバンク」は、創業者の後藤武夫が1900年、現在の東京都中央区で設立した帝国興信社が起源だ。(共同通信=出井隆裕記者)
関西法律学校(現関西大)に通いながら反物商の番頭として働いていた際、店を時々訪れる信用調査員の応対を任され、それが後の起業につながった。卒業後は故郷の福岡県の新聞社で記者をし、経験を生かして東京で信用調査の世界に飛び込んだ。
当時、有力銀行が出資した強力なライバル会社が東京と大阪にそれぞれ存在しており、その隙間を埋めるようにして事業を広げた。創業後すぐに社名を帝国興信所に変更し、1906年には経済紙の発行も始めた。
太平洋戦争後、企業の信用度を従来...
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