海底に設置された地震・水圧観測装置の一つ(防災科学技術研究所提供)
 海底に設置された地震・水圧観測装置の一つ(防災科学技術研究所提供)
 産総研新システムで増えたテクトニック微動の検出(画像は産総研提供)
 スロー地震の種類

 産業技術総合研究所(産総研、茨城県つくば市)と東北大のチームが、日本海溝で起きる「スロー地震」と呼ばれる現象を高感度に検出する新システムを開発した。

 スロー地震は大地震の発生との関連が指摘されており、監視することで防災に生かせるかもしれないと注目されている。

 その一種である「テクトニック微動」は、揺れが小さく検出が難しかったが、新システムは従来法の約7倍の数を見つけ出すことに成功した。

 ▽3種類に大別

 11月9日に三陸沖で発生したマグニチュード(M)6・9の地震に際しても、新システムはそれに先立つ11月4日から微動の発生を観測。微動によってエネルギーが解放された場所や、微動が起きずひずみが蓄...

残り1237文字(全文:1537文字)