日中対立を巡る双方の主張
 日中対立を巡る双方の主張

 台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁に端を発した日中対立は、中国軍機による航空自衛隊機へのレーダー照射で軍事的緊張に発展した。中国は国際社会で日本に対する「情報戦」を展開し、外交・軍事両面で対日圧力を強める構えを見せる。日中両国間の対話は滞っており、事態の沈静化は見通せないままだ。偶発的衝突が発生しかねないとの懸念が拭えない。

 ▽意思

 「航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為で、極めて遺憾だ」。7日午前2時、防衛省。小泉進次郎防衛相は異例の未明に記者会見を開き、レーダー照射事案を公表した。

 防衛研究所の増田雅之中国研究室長は、中国軍が日本周辺の太平洋に空母「遼寧」を展開して発着艦訓...

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