大学2年生ごろの野田口理孝さん=北海道小樽市(本人提供)
 大学2年生ごろの野田口理孝さん=北海道小樽市(本人提供)
 研究室で作業する野田口理孝さん(本人提供)

 東京で育った野田口理孝さんは、幼少期から植物や動物が好きだった。小学生のころ、植物の葉緑体が光を利用し、水と二酸化炭素から酸素やデンプンをつくる光合成の仕組みを知り「人の首に葉緑体シートを貼れば、食事なしでも生きられるのではないか」と想像を膨らませた。

 高校生のころ、エボラ出血熱など致死率の高い感染症の存在を知り、アフリカなどの流行地域の状況を知るため新聞を読みあさった。「人の病気の研究者になろう」と決意を固め、北海道大理学部に進んだ。

 大学生になってエボラ出血熱の対応に当たった専門家の講義に参加。専門家との会話で「感染症は既に多くの研究者が取り組んでいる。もっと視野を広げてテーマを探しても...

残り201文字(全文:501文字)