投票を呼びかける各候補の支持者=7日、香港(共同)
 投票を呼びかける各候補の支持者=7日、香港(共同)
 火災が発生した選挙区で選挙活動を再開したトウ肇峰候補(奥右)=5日、香港(共同)

 香港で7日、立法会(議会)選挙が実施された。民主派を排除する選挙制度となってから2回目。中間派の候補者もゼロとなり、一切の異論を許さない親中派一色の「中国化」が進んだ。政府は投票率向上で選挙の正統性のアピールを狙う。だが、多数の犠牲者を出した高層住宅火災で追悼ムードに覆われる中、「出来レース」に市民の関心は低いままだ。

 ▽断念

 10月、親中派以外で唯一の議席を持っていた中間派政党「新思維」の狄志遠主席(党首)が候補者擁立の断念を表明した。親中派に有利な事前推薦制度に阻まれ候補要件を満たせなかったとみられる。立候補受け付けが締め切られた11月6日、親中派が全議席を占めることが早々と確定した。

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