栃尾城本丸跡から眼下の風景を説明する大橋秀與さん=長岡市
栃尾城本丸跡から眼下の風景を説明する大橋秀與さん=長岡市

 2005年の1次合併から20年となった長岡市には、各地の住民が選んだ「地域の宝」がある。ふるさとへの誇りや愛着の源となる地域の宝を訪ね、磨き上げようと奮闘を続ける人々の思いに触れる。

 眼下に長岡市栃尾地域の街並み、正面に粟ケ岳(1292メートル)などの山々が連なる。戦国武将の上杉謙信が14歳で入城した山城、栃尾城の跡で、栃尾山田町の大橋秀與さん(69)が「八海山まで見えますね」と声を弾ませた。

 栃尾城跡は鶴城山(かくじょうさん)(227メートル)に築かれ、地元の人は親しみを込めて城山(しろやま)と呼ぶ。地元の人や歴史好きの観光客らが散策を楽しむ。

 大橋さんは城山にほぼ毎日登っており、9月中旬のこの日は「今年139回目」。2年前からは...

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