本好きだっためぐみさんの愛読書を手に、思い出を語る横田早紀江さん=2日、川崎市
本好きだっためぐみさんの愛読書を手に、思い出を語る横田早紀江さん=2日、川崎市

 新潟市で北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=が5日で61歳の誕生日を迎えるのを前に、母早紀江さん(89)が2日、自宅がある川崎市で報道陣の取材に応じた。「この本だけでも送ってあげたい」。めぐみさんが幼少期に愛読した本を手に、早紀江さんは思いを語った。

 失踪当時13歳だったまな娘は5日で61歳になる。早紀江さんはめぐみさんに「必ず生きて取り返してもらえると信じているから、元気でくじけないで頑張ってね」と呼びかけた。

 本は外国の童話「びりっかすの子ねこ」。早紀江さんが最近、部屋の整理で見つけて会見に持参した。7人きょうだいの末っ子の子猫がすまいからはぐれ、未知の世界をさまよう物語だ。めぐみさんが幼稚園に入る前、早紀江さんが何度も読み聞かせても「読んで読んで」とせがみ、家事にいそしむ早紀江さんの後を「まだ?」と追いかけたという。...

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