
上越市牧区にUターンした草野久海さん。豊かな自然の中で息子を育てている=6日、上越市牧区
任期満了に伴う上越市長選(19日告示、26日投開票)の告示まで10日余りとなった。現職、元職、新人の計6人が名乗りを上げる混戦が予想される中、人口減や地域医療など、上越を取り巻く課題は多い。市長選で論戦が見込まれる、市勢の足元を見つめた。(4回続きの1)
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上越市中心部から車で40分ほど。長野県飯山市と接する牧区は、標高千メートル超の関田山脈が連なり、飯田川が流れる自然豊かな県境の地だ。
今年3月、牧区出身の草野久海(くみ)さん(30)は、長男(4)とともに千葉県から約10年ぶりにUターンした。「伸び伸びとした環境で子育てをしたい」との思いからだった。
高校卒業後、千葉県や神奈川県で会社員や保育士として過ごしてきたが、出産してから子育て環境を考えるようになった。新型コロナウイルス禍もあって人間関係が希薄になった首都圏での生活よりも、故郷に戻ることを選んだ。
自宅近くの山を散歩したり、...
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