福島潟に建設中の水門。豪雨災害時は新井郷川への流量を抑える=新潟市北区
福島潟に建設中の水門。豪雨災害時は新井郷川への流量を抑える=新潟市北区

 新潟市北区の福島潟で、新井郷川(にいごうがわ)への水門建設や築堤工事が進んでいる。流域はこれまで度々水害に遭っており、20年余り前には新潟東港への福島潟放水路が完成。水門は万一の際に閉じることで新井郷川の流量を抑制し、放水路の機能を生かす計画だ。湖岸堤によって潟から外への浸水を防止するとともに貯水量も高める。整備事業は半世紀以上続く一連の治水対策の仕上げ。事業費ベースで9割ほどまで進み、完成に向けて地元関係者の期待が高まっている。

 福島潟には十数の河川が流入し、新井郷川から流出している。流域では1966、67年に相次ぎ集中豪雨が発生。98年の8・4水害では床上浸水380戸、床下浸水1845戸の被害があった。

 66、67年の豪雨災害を受け、国と県は「新井郷川水系恒久的治水対策」を策定。新発田川放水路や、新井郷川から阿賀野川に排水する胡桃山排水機場などを整備した。中でも...

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