若手のいちずさキラリ

 「工芸2025」は、雪梁舎美術館による若手作家育成を目的とした推薦形式の公募展と、県内実力派の工芸作家の併設展として2021年に始まり、今回5年目を迎える。育成部門は県内の50歳までの作家と、日本海沿いの工芸教育を擁する6大学の学生を対象にしている。

 この審査に関わり感嘆するのは、この趣旨に賛同・挑戦をする若手作家の意気込みである。遠く秋田や金沢で、また富山・山形、この新潟の地で日々の研鑽(けんさん)を通して工芸を学び、その目標過程で自らの力量を問うために出品される。

 特に出品者の半数以上が大学在籍中というのは当初から変わっておらず、この展覧会が美術工芸に関わる高等教育機関と地域文化に大きな...

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