「『運試し』は、これまでにないほどおなかに力を入れて歌いました」と話す原田悠里
 「『運試し』は、これまでにないほどおなかに力を入れて歌いました」と話す原田悠里

 「歌手になりたい」。演歌歌手の原田悠里の一念は、若き日の運命を変えた。情熱は今も歌へと向かう。12月発売のシングル「運試し」は記念すべき60作目。歌う声には、自らや周囲を鼓舞する力がみなぎっている。

 熊本県天草市出身。美空ひばりに憧れ歌手を夢見たが、厳しい九州男児だった父親は芸能界に焦がれる娘を快く思わず、教師になるよう命じた。

 「教師になった後で自由になろう」と大学に進学し、横浜で音楽教師になった。「首都圏なら歌手になるチャンスをつかめるかもと思ったんです。親には、都会で学んで戻ってまいります、なんて説明しましたけれど」

 2年間教師として働く傍ら、いろんな場所に顔を出して歌って人脈を広げた...

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