ニッセイ基礎研究所の三原岳上席研究員
 ニッセイ基礎研究所の三原岳上席研究員

 急転直下の政治の動きについて「政局優先」「政策が後回し」という批判が出ており、筆者も同じ印象を抱いている。ただ、政策を決めるのは民意の負託を受けた政治家であり、「政局」と「政策」を切り離すのは難しい。それでも、今回の衆院選の論戦では政策に重点を置く必要がある。

 この観点で見ると、社会保障分野は問題山積であり、「負担を増やしつつ、給付を削る」という相反する見直しを同時に進めることが求められている。

 まず負担面では、高齢者の増加で年金、医療、介護の費用が増えている。これに伴って社会保険料や税金(公費)の負担額も上昇している。

 さらに、物価上昇が続く中、収入を公定価格で縛られている医療機関や介護事...

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