
(c)武田一義・白泉社/2025「ペリリュー 楽園のゲルニカ」製作委員会
戦後80年を迎えた2025年の終わりに、深い余韻を残すアニメだ。
太平洋戦争末期、南洋の激戦地へ赴いた兵士たちを描いた武田一義の漫画を映画化した「ペリリュー 楽園のゲルニカ」。いつかは「戦争体験者なき時代」を歩んでいく私たちに、スクリーンを通じて「永く『戦後』が続くためには?」と静かに問いを投げかける。
南国パラオのペリリュー島で繰り広げられた壮絶な戦いを、21歳の心優しい兵士・田丸(声・板垣李光人)の視点から描く。武田自ら共同脚本に携わり、全11巻にわたる原作漫画のエッセンスを抽出。バランス良く1時間46分に収めた。
1944年のペリリュー島で、漫画家志望の田丸は亡くなった兵士の最期を書き...
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