「インターネットは楽しいけれど、同時に残酷で愚かなんだ。この映画も“愚か”に描きたかった」と語るアリ・アスター監督
 「インターネットは楽しいけれど、同時に残酷で愚かなんだ。この映画も“愚か”に描きたかった」と語るアリ・アスター監督

 そんなに観客を不安で嫌な気分に陥れたいのですか―。そう尋ねると、アリ・アスター監督は「イエス」と笑顔で答えた。

 「ヘレディタリー 継承」「ミッドサマー」などのホラー映画で世界中を震え上がらせたヒットメーカーだ。「どの映画も直感で作った。私の内側には、とても不安が多いから…。不安に振り回されないために、自分から不安を活用するんだ」

 コロナ禍が題材の新作スリラー「エディントンへようこそ」でも現代社会の不安を浮き彫りにする。不条理な展開や笑いが心をザワつかせる「共感のジェットコースターみたいな映画」と語る。

 舞台は2020年の米ニューメキシコ州。小さな町「エディントン」はロックダウン(都市封鎖)さ...

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