~AI・データセンタ市場向け需要の急増に対し、増産・安定供給体制を構築~

● 古河ファイテルオプティカルデバイス 岩手工場を新設し、2028年4月から量産開始
●2026年2月竣工予定のFurukawa FITEL(Thailand)第二工場に検査・組立等の設備を導入
●2028年のDFBレーザダイオードチップの生産能力は2025年度比5倍以上に

 古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)は、信号光源用高出力DFBレーザダイオードチップの生産能力増強に向け、株式会社ジャパンセミコンダクター(本社:岩手県北上市北工業団地6番6号、取締役社長:菅原毅、以下JSC、注)岩手事業所内に新工場を設立するとともに、タイ工場に一部生産ラインを導入します。投資総額は380億円を予定しています。

■背景
 クラウドサービスや生成AIの普及を背景に、データセンタでの通信トラフィックが急増するなか、ネットワーク伝送速度は従来の400Gbps以下から800Gbpsや1.6Tbpsへと、高速化が進んでいます。データセンタにおいては、強度変調方式の光トランシーバが広く用いられ、近年では、小型・高集積、低消費電力、低コストという強みを持つシリコンフォトニクス技術が注目されています。DFBレーザダイオードチップは単一波長で高出力な光源として採用されており、需要が急増しています。また、ハイパースケールデータセンタやエッジデータセンタにおける高速なデータ処理や電力消費量削減が大きな課題となるなか、CPO(Co-Packaged Optics)を用いた次世代のネットワークスイッチ装置の導入による広帯域化と消費電力の改善が期待されています。当社は2000年からDFBレーザダイオードチップを製造し、業界最高水準の高光出力(100mW)を実現し、光トランシーバメーカ等多くのお客様に納入しており、世界トップクラスの高出力特性と高信頼性技術で好評を得ています。本製品は、このCPO用の外部光源であるELSFP(External Laser Small Form Factor Pluggable)にも採用される見込みです。

■内容
 当社グループである古河ファイテルオプティカルデバイス株式会社(本社:千葉県市原市八幡海岸通6番地、代表取締役社長:向原智一)はJSC岩手事業所内の工場建物を借用して、DFBレーザダイオードチップの製造工場として新設します。東芝グループとして半導体製造実績を持つ同社の協力を得ることで、高効率・安定的な供給体制を構築します。
 また、同じく当社グループのFurukawa FITEL(Thailand)Co.,Ltd.(所在地:Rojana Industrial Park, 1/71 Moo 5, Tambol Kanharm, Amphur U-Thai, Phranakom Sri Ayutthaya, Thailand、Managing Director:塚本英俊)において、2025年から建設開始し2026年2月に竣工予定の第二工場内にDFBレーザダイオードチップの検査・組立等のための設備を導入します。
 これらの対応により、2028年にDFBレーザダイオードチップの生産能力を2025年度比5倍以上に引き上げます。今後もDFBレーザダイオードチップや関連技術の開発を進め、情報通信社会の発展を支えてまいります。

新工場概要
[画像1]https://digitalpr.jp/table_img/1782/124859/124859_web_1.png

DFBレーザダイオードチップ

[画像2]https://digitalpr.jp/simg/1782/124859/300_192_2025121618463369412a79a0e37.png

 
(注)東芝デバイス&ストレージ株式会社100%資本の半導体デバイス製造会社


■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182