
東京都大田区のモーター部品メーカー、立昌製作所=16日
日銀が政策金利を0・75%に引き上げた。景気や物価などの先行きを反映し「経済の体温計」とされる長期金利は2%を超える。いずれも1990年代までさかのぼる事象で、多くの人が未体験だったり、忘れたりしていた経済環境だ。企業の借り入れ負担は増し、投資家には不安が広まる。一方で円安が是正され輸入品の値下がりを期待する声もある。
▽二の足
「私たちの場合はデメリットを被ることが多い」。東京都大田区のモーター部品メーカー、立昌製作所の菊池章浩取締役(40)は急ピッチの金利上昇にため息をつく。
住宅街にたたずむ築70年ほどの工場には、千分の1ミリの精度で金属を切削加工する装置や穴を開ける機器が所狭しと並ぶ...
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