外務省に非核三原則の堅持などを求める要請書を提出し、取材に応じる和田征子さん(前列左から2人目)ら=23日午前
 外務省に非核三原則の堅持などを求める要請書を提出し、取材に応じる和田征子さん(前列左から2人目)ら=23日午前
 非核三原則の堅持などを求める要請書を提出するため外務省に向かう和田征子さん=23日午前

 「唯一の戦争被爆国」として国内外で核軍縮、核廃絶を主張してきた日本の国是が揺れている。高市早苗政権は「非核三原則」の見直しを検討し、官邸筋からは核兵器保有を肯定する発言が出た。今年は被爆80年の節目の年。被爆者が「惨禍は二度と繰り返してはならない」と訴え、築いてきた「核のタブー」の崩壊に危機感を抱き、反発を強めている。

 ▽人類のため

 「被爆国の私たちが、(核保有で)加害国になる可能性がある。人類のため、文明のため、してはならない」。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)事務局次長で、「核兵器をなくす日本キャンペーン」副代表理事の和田征子さん(82)は23日、防衛省に非核三原則の堅持などを求める...

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