高市政権の経済政策を巡る主な動き
 高市政権の経済政策を巡る主な動き

 2026年度当初予算案の歳出総額は122兆円超で固まり、高市政権の拡張路線が鮮明になった。政府、自民党が円滑な国会運営を優先し、高校授業料や給食費の無償化で野党に対し譲歩を重ねた。減税策を含め安定財源確保の議論は乏しく、市場では長期金利が歴史的な水準にまで上昇するなど財政への信認が揺らいでいる。

 ▽受け入れ

 「大規模な国債発行は評判が悪い。膨張しないよう調整が必要だ」。予算編成過程で政権幹部は、財源が不十分な積極財政に不安を漏らしていた。市場では財政悪化への懸念などから長期金利が上昇し、円安も進んだ。財政への信認を維持しないと、今後の財政運営に支障が出るとの危機感があった。

 しかし、予算案は...

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