
北朝鮮核問題を巡る主な発言(写真はAPなど)
細川護熙首相は1994年2月の日米首脳会談で、北朝鮮情勢を巡る事態が切迫していると米側に告げられ仰天し、強い危機感を抱く。北朝鮮に影響力を持つ中国に期待し、翌3月に李鵬首相との首脳会談に臨んだものの、中国の態度は冷ややかで日中間の温度差は鮮明となった。24日公開の文書や関係者取材で、外交の舞台裏の一端が明らかになった。
▽極楽とんぼ
「北朝鮮の核開発問題について国務長官より説明させたい」。2月11日、米ホワイトハウス。経済問題が主要議題だった少人数会合後、昼食を兼ねた会合に移ると、クリントン米大統領はこう切り出した。
北朝鮮は核拡散防止条約(NPT)脱退をちらつかせる「瀬戸際外交」を展開。ク...
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