
危険運転致死傷罪の見直しを議論する法制審議会の部会=25日午前、法務省
危険運転致死傷罪の高速度と飲酒の適用要件に、数値基準を新設するとした法制審議会部会の要綱案がまとまった。極端に悪質な事故を一律に処罰できる規定は、上限が拘禁刑20年の危険運転の適用が見送られ、7年の「過失」とされてきた被害者遺族らの念願だった。ただ、過去に対象の見直しを重ねても適用を巡る論争は尽きず、今後も尾を引くとの見方がある。
▽画期的
「法改正が一足飛びに行かない中、よくやっていただいた」。津市の国道で2018年12月、時速146キロの車がタクシーに衝突した事故で長男=当時(31)=を亡くした大西まゆみさん(66)は要件明確化を歓迎した。
現場の最高速度は60キロで、長男ら4人を死なせ...
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