
川崎重工業神戸工場で行われた海上自衛隊の潜水艦の引き渡し式=3月、神戸市中央区
海上自衛隊の潜水艦用エンジンでデータ改ざんがあったとして、防衛省は26日、川崎重工業を指名停止にした。だが期間はわずか2・5カ月。装備品の輸出拡大を目指す政府と防衛産業の「蜜月関係」は強まっており、影響を最小限にとどめたいとの思惑がにじむ。川重では潜水艦修理契約を巡る裏金問題など不祥事が続き、省内からは「甘い処分」「国民の理解は得られない」と批判の声が上がる。
▽憤り
「エンジン単体では要求性能を満たしていないが、取り付けた状態で行う潜水艦の海上試験では問題がなく、不正に気づくことができなかった」。防衛省の担当者は26日、川重による潜水艦用エンジンの燃費性能検査不正の背景を説明した。
川重か...
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