
11月20日、ロシア国防省幹部から戦況の報告を受けるプーチン大統領(大統領府提供・タス=共同)
ウクライナ戦争の終結を目指すトランプ米政権がまとめた28項目の和平案が11月中旬に明らかになった。2026年2月で丸4年になる戦争の終結に向け、ロシア側の要求を集約した初の文書。プーチン大統領が自らの保身と独裁体制維持を最優先し、ウクライナに事実上の降伏に等しい要求を突き付けている構図が浮き彫りになった。
▽焦点は領土
最大の焦点はロシアが要求するウクライナ領土の割譲だ。ウクライナの短期制圧を確信して2022年2月に全面侵攻したプーチン氏は、同年9月にウクライナ東部・南部4州のロシア併合を一方的に宣言、憲法にロシア領と書き込んだ。ところがロシア軍は現在も4州を制圧できていない。
ロシア軍はこ...
残り1044文字(全文:1344文字)















