ウクライナ侵攻初期の激戦地マリウポリでの体験を語るナタリア・クシュニエルさん=18日、ビンニツァ(共同)
 ウクライナ侵攻初期の激戦地マリウポリでの体験を語るナタリア・クシュニエルさん=18日、ビンニツァ(共同)
 PTSDについて語る医師リリア・サブチェンコさん=18日、ウクライナ・ビンニツァ(共同)
 ウクライナ・ビンニツァにある国境なき医師団のPTSDの治療施設=18日(共同)
 ウクライナ・ビンニツァにある国境なき医師団のPTSDの治療施設=18日(共同)
 ウクライナ侵攻初期の激戦地マリウポリでの体験を語るナタリア・クシュニエルさん=18日、ビンニツァ(共同)

 ロシアの侵攻開始から来年2月で4年となるウクライナで、戦闘や家族の死で深いトラウマを負った人々のケアが課題となっている。国境なき医師団(MSF)が西部ビンニツァで運営する心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療施設は、侵攻長期化で患者が途絶えない。「もう死にたい」と思い詰める人もいる中、医師や心理士が心の傷に寄り添う。

 ▽千差万別

 医療機関が集まるビンニツァ中心部に施設「ビドノレニャ(回復)」がある。精神科医に加え、心理士8人が常駐し、子どもからお年寄りまで一日約40人を対面やオンラインで診察する。元々は2023年に町の別の場所で開所したが、患者が増えたため今年7月に以前より広い現在の建物に...

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