
公開リハーサル終了後、報道陣の取材に応じる金森穣さん(右)=11月、新潟市中央区
新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)の専属舞踊団「Noism Company Niigata」(ノイズム)の金森穣芸術総監督(51)が、1期目満了の2027年8月末で退任する意向を固めたことを受け、県内外の関係者に波紋が広がっている。任期の上限などを定めたレジデンシャル制度を巡り新潟市などと折り合いがつかなかったことが背景にある。国際的に評価の高い活動が今後どうなるのか。地方発の文化芸術の在り方や自治体の姿勢が問われている。
【独自】「Noism」金森穣芸術総監督が退任の意向「ほかの自治体での活動含め考えたい」
りゅーとぴあのレジデンシャル制度 専属契約を締結したアーティストが新潟市に居住し、りゅーとぴあを拠点に活動する取り組み。2019年のノイズム存続問題を受け、目標や基本方針を設定した新たなレジデンシャル制度を設け、22年から芸術監督の任期を1期5年、上限を2期10年などと定めた。制度に沿う形で、ノイズムは地域貢献活動にも力を入れている。
ノイズムは、2004年に国内初の公立劇場専属舞踊団として発足。欧州で活躍してきた金森さんが芸術監督に就任し、国内外で高い評価を受けてきた。一方で、新潟市の財政難を背景に19年には存続問題が浮上。税金を投じる...
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