
中国軍が台湾周辺で実施した軍事演習についてのニュースを映す北京市内の大型画面=29日(共同)
中国軍が台湾を包囲する軍事演習を始めた。高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に反発する中、日米と台湾の接近にいら立ちを高め、武力で威嚇した。「国家統一の大業」が遠のきかねないと日米台の動きを警戒する習近平指導部。台湾の頼清徳政権は中国の侵攻に備え防衛力強化を急ぐが、与野党対立が足かせとなり、危機感が漂う。
▽生命線封鎖
「台湾独立勢力と外部干渉勢力に対する厳重な警告だ」。台湾包囲演習「正義使命―2025」の実施を発表した中国軍東部戦区の報道官は29日、こう言明した。来年4月に予定されるトランプ米大統領の訪中を見据え、「越えてはならないレッドライン」と主張する台湾問題で日米に譲らない姿勢を鮮明...
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