幻のリニアモーターカー新潟実験線のルート図
1980年代に中越(小千谷市)-柏崎市-上越市にリニアモーターカーの実験線誘致構想があった。当時の貴重な資料が25日までに見つかった。誘致に向けた期成同盟会の名誉会長は田中角栄元首相。真の狙いは大阪-上越-中越-新潟-庄内-青森とつなぐ「日本海縦貫新幹線」の布石とすることだった。ところが85年2月に角栄氏が脳梗塞で倒れると、政界最高実力者は金丸信氏に変わり、結果的には金丸氏の地盤である山梨県に実験線は設けられた-。いま、中越-上越の鉄道高速化を巡っては県内レベルで議論が細々と続くが、建設予算はなく、国家レベルでの機運も全くないのが実情だ。過去をひもときつつ、現状と未来を2回にわたって考えたい。(論説編集委員・原 崇)
リニア新潟実験線誘致に向けたパンフレットの表紙
「浮上式鉄道 新潟実験線」。こんなタイトルのパンフレットの表紙には、信濃川の上空を駆け抜けるようなリニアモーターカーのイラストが描かれ、「そだてよう国産技術 世界のために」と記されている。
このパンフが作成された時期は、関係者の話を総合すると、1985年ごろ。バブル経済の好景気を目前とし、分割民営化が迫っている国鉄末期でもある。

「浮上式鉄道試験線誘致・日本海新幹線建設期成同盟会」のパンフレット
「浮上式鉄道試験線誘致・日本海新幹線建設期成同盟会」のパンフレットには、「名誉会長 田中角栄」と明記されている
作成したのは「浮上式鉄道試験線誘致・日本海新幹線建設期成同盟会」。長岡市、小千谷市、柏崎市、上越市など沿線自治体の首長や議会、商工会議所・商工会代表らで構成されていた。会長には当時の柏崎市長が就き、副会長は長岡、上越、小千谷の各市長が担っていた。
そして名誉会長には田中角栄氏が据えられている。
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パンフにはリニア実験線のルート案が示されている。中越(小千谷)を起点に、...











