鹿磯の海岸の遠景。白い矢印がかつての海水面(佐藤圭・金沢大講師提供)
 鹿磯の海岸の遠景。白い矢印がかつての海水面(佐藤圭・金沢大講師提供)
 地震で隆起した鹿磯の海岸。崖の上部の滑らかな所が、かつての海水面より上にあった部分(佐藤圭・金沢大講師提供)
 調査地域で見つかった二枚貝ハボウキガイ(佐藤圭・金沢大講師提供)
 調査地域で見つかったサンゴのキクメイシモドキ(佐藤圭・金沢大講師提供)
 佐藤圭・金沢大講師
 石川県輪島市・鹿磯漁港

 2024年の能登半島地震で石川県輪島市の鹿磯漁港周辺は一気に約4メートルも隆起し、大きな被害が発生した。一方、沿岸の海底にすむ底生生物は、生きていた当時の配置のまま陸に現れ、干上がって大量死した。

 金沢大などの研究チームは、地震の約2カ月後に現地に入り調査を開始。潜水しなければ見えなかった環境が直接観察可能になったことで、100種以上の生物を確認し「地震前の底生生物の生態系を詳細に把握できた」としている。新たな海辺で生態系が回復するのを見守る上で、基礎的なデータだという。

 ▽隆起

 チームによると、4メートルという隆起は、歴史上ほとんど例がない。1923年の関東大震災でも2メートル弱の隆起。能登半島...

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