31日投開票の衆院選は各党の論戦が熱を帯びている。新潟日報社は解散直前に続き、新潟県内6小選挙区の有権者24人に一票への思いを聞いた。今回尋ねたのは「求める争点」。全員が新型ウイルス対策関連を挙げた一方、格差是正を含む経済対策や社会保障、エネルギー問題などを求める声も多かった。「ウイルス禍で苦しむ人への支援を」と、各党は巨額の経済対策や現金給付などを公約に掲げるが、将来の負担が語られないことへの不安や、実現可能性を疑問視する人もいた。

 新型ウイルスのワクチン・治療薬の開発や医療体制を争点に望む声もあったが、ウイルス禍での格差是正を訴える意見が目立った。

 県外出身の長岡市の女子大学生(19)は、新型ウイルスによる影響で親の収入が減り仕送りはない。貯金を切り崩してしのぎ、「お金をもらえればうれしいが、財源の確保をどうするのか説明してくれないと自分たちにつけが回ってくる」と不安げに語る。大学までの授業料無償化など、若い世代に目を向けた政策の議論を求める。

 低所得者への支援を訴える人も。新潟市秋葉区のパート女性(44)は、低額で食事を提供する子ども食堂が各地に開設されている現状を「裕福な子と、ご飯を食べられない子の差ができている」と憂い、格差是正を求めた。

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 各党の公約に厳しい意見も出た。2017年衆院選比例代表で立憲民主に投票した長岡市栃尾の無職男性(71)は、消費税減税や時給引き上げなどの野党の公約を「票のために金を分配すると言っているようだ」と眉をひそめる。

 税制面で企業の賃上げを促す自民の公約に関し、新潟市西区の会社員男性(50)は「どのように実現するのか。法人税の確保や成長が前提の施策は本当にできるのか」と疑問視する。物価に対して賃金が上がっているかを示す本県の実質賃金指数は、減少傾向にあるのが実態だ。

 ウイルス禍の対策を国の借金(国債)で賄うことへの懸念も目立った。柏崎市の飲食業女性(61)は「年金が減らされたり、公的サービスがなくなったりするのではないか」と将来に不安を募らせる。

 村上市の飲食業女性(73)は「大盤振る舞いの後に税金が上がるのはよくない。困っている人に支援の手が届く制度をつくり、チェックするのが政治家の役目。票になる甘いことばかりでなく、将来を考えた厳しいことも言ってほしい」と訴えた。

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 農業政策の活発な議論を望む声もある。米価下落で経営の厳しさを実感する新発田市の農業男性(41)は「どうすればコメの生産コストを下げられるかなどを具体的に議論してほしい」と話した。

 介護の仕事に携わる燕市の会社員男性(55)は少子高齢化が進む中、安心できる暮らしの実現を求め、「社会保障の将来像を示してほしい」と願う。

 原発再稼働を含むエネルギー問題への関心も高かった。十日町市の無職男性(73)は「最近の異常とも思える気象状況を見ると、地球温暖化の問題は重大。再生可能エネルギーへの切り替えを進めてほしい」と語った。