選挙カーから手を振る5区の候補者。上から米山隆一氏、森民夫氏、泉田裕彦氏
選挙カーから手を振る5区の候補者。上から米山隆一氏、森民夫氏、泉田裕彦氏

◇新潟5区立候補者(届け出順、敬称略)
米山 隆一(54) 無所属・新人
森  民夫(72) 無所属・新人
泉田 裕彦(59) 自民党・前職

 前知事で事実上の野党統一候補の無所属新人米山隆一氏(54)、元知事で自民党前職の泉田裕彦氏(59)、前長岡市長で無所属新人の森民夫氏(72)による知名度のある県内元首長の争い。新潟日報社が共同通信の電話調査を基に探った序盤情勢では米山氏が先行し、泉田氏、森氏が追う。各陣営は、訴えやスタンスを際立たせ、他候補と差別化を図る。

 「当たり前の政治を取り戻す」。米山氏は連日、街頭演説会や個人演説会を開き、自公政権やアベノミクスへの批判を強めている。野党共闘を掲げ、序盤から立憲民主党の福山哲郎幹事長や社民党の福島瑞穂党首らが応援に入った。街頭演説には、妻で作家の室井佑月氏が一緒に立つ。

 序盤調査では立民、共産、社民各党支持層の7割を固めた。後半戦は5区有権者の6割を占める長岡市への切り込みを目指す。

 警戒するのは陣営の緩みと自民の底力だ。選対委員長の長部登・社民党県連副代表は「勝負は互角。相手の猛攻に耐えられるかどうかだ」と力を込める。

 泉田陣営には選挙戦序盤の20日、自民の甘利明幹事長が入り、引き締めを図った。党員ら140人を前に野党共闘を批判、「何としても勝つ」と強調した。

 序盤は自民支持層の取り込みが4割にとどまった泉田氏。演説では政権与党の実行力に加え、国土交通政務官に就いたこともアピールする。「雪国の条件不利を解消するには、案の段階から政策作りに関与する必要がある」と繰り返す。

 無党派層への浸透も急ぎ、特に長岡市の住宅地をこまめに回る。自民長岡支部統括責任者代行の五井文雄長岡市議は「知名度を生かして無党派層もしっかり取り込みたい」とした。

 森陣営は序盤、浸透度が低いとみる魚沼エリアで活動強化を進めた。

 南魚沼市の中心街で23日夕、5区選出の自民衆院議員だった故長島忠美氏の妻が応援に立った。長島氏は旧山古志村長として中越地震の復興に取り組んだ。地震時、長岡市長だった森氏は「志を引き継げるのは私一人だ」と強調した。狙うのは保守層の取り込みだ。

 序盤調査では、市長を5期17年務めた長岡市でも他候補に先行を許した。終盤は大票田・長岡で街頭演説を強化する。25日には市内で決起集会を開き、気勢を上げた。陣営幹部は語る。「逆境で燃えている。結果を信じてやり抜く」