
「今年も断酒を頑張ろう」。下越いわゆり断酒友の会のメンバーと語り合う斎藤寅二さん(奥)=5日、村上市瀬波温泉1の市老人福祉センターあかまつ荘
【2021/01/06】
アルコール依存症となった新潟県村上市勝木の無職、斎藤寅二さん(82)は45歳の時、ようやく酒をやめることができた。6度入院し、金の心配を息子にまでさせたことがきっかけだった。それ以来、一滴も飲んでいない。
断酒を決断したが、地元で仕事を続ければさまざまな付き合いがあり、誘惑を断ち切ることは無理だと感じた。経営していた建設会社を閉じ、当時建設中だった東京電力柏崎刈羽原発へ働きに出た。
原発の作業員宿舎でも周りは酒を飲んだが、昔からの知り合いはいなかったため気を遣う必要がなかった。「自分は飲まない」と宣言。飲み会では運転手を買って出て、ウーロン茶やジュースを飲んだ。酒を飲...
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