新潟県市長会(会長・二階堂馨新発田市長)は13日、新潟市中央区で総会を開き、県と佐渡市が世界文化遺産登録を目指す「佐渡島(さど)の金山」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に早期に推薦するよう政府などの関係各機関に求める決議を採択した。決議は県町村会と連名。
佐渡金山を巡っては昨年末、国の文化審議会が世界遺産登録の前提となる国内推薦候補に選定したが、文化庁は「選定は推薦の決定ではなく、政府内で総合的な検討を行う」と異例の文言を発表。政府が期限の2月1日までに推薦するか見通せない状況にある。
決議文では、佐渡金山が江戸時代に独自の進化を遂げた世界的にまれな文化遺産で、産業史においても非常に重要だと指摘。世界遺産登録は関係者の悲願であり県民が心待ちにしているとして、速やかな推薦決定を強く求めている。
会議終了後、二階堂会長は報道陣に「佐渡金山は県内市町村全体の問題。世界遺産登録に向け支えていきたい」と述べた。佐渡市の渡辺竜五市長は「市町村長の支援に感謝する。知事を含め一致団結して(推薦決定に向け)できる限りのことをしたい」と話した。